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Trail Magic Washer Nylon Capを作りました。
詳細は下に記載しますが、アメリカのトレイルカルチャーを感じられるキャップに仕上がりました。3色フリーサイズ、少しだけ作ったので販売します。また、購入頂いた方にはノリで作った「TRAIL MAGIC」プラスチックバッグもおつけいたします。
ナイロンを洗いにかけることでできた絶妙なシワ感とモヤモヤとした独特な色ムラが特徴。
軽くて持ち運びやすく、撥水もするのでアウトドアにもおすすめです。
ツバは真っすぐなフラットバイザーですが、画像はツバを丸めています。お届け時はフラットですのでお好みで調整してください。
後部のナイロンベルトアジャスターでサイズ調整が可能なのでユニセックスで着用いただけます。
■カラー:オレンジ、ネイビー、ベージュ
■サイズ:フリーサイズ(頭周り:約53cm-60cm / ツバの長さ:約7cm)
■素材:Nylon 100%
【Trail Magic / トレイルマジック】
まず最初に、この帽子を一緒に作ったナオ君の話をする必要がある。
私たちが店を始めて2年ほど経った頃、端正な顔立ちの背の高い男の子が店を訪れた。これがナオ君。
「PCTに行くので、アメリカのトレイルの話を聞かせてください!」
PCTはアメリカを南北に貫く全長約4,265kmの長距離自然歩道、パシフィック・クレスト・トレイルのことだ。私たちはそのPCTとルートが一部重なっているジョン・ミューア・トレイル(以下JMT)を2019年に歩いた。
JMTはおよそ3週間の山旅。PCTはおよそ5ヶ月間だ。メキシコ国境からスタートし、カナダ国境で幕を閉じる。砂漠から雪山へ、時に街を通り抜けながらバックパック一つでアメリカ西海岸を縦断するハードな旅だ。
私たちはPCTの経験はないし、PCTに行く人にできるアドバイスなんてない。それでもアメリカのトレイルの空気感や、PCTとJMTに共通する何かを探しにうちの店に来てくれた。出国まで何度も通ってくれた。
大したアドバイスも出来ぬまま、「もしマウントホイットニーに立ち寄るならこのステッカーを貼ってきて」と冗談半分でZERODAYのステッカーを渡した。マウントホイットニーはJMTのゴール地点でもある、アメリカ本土最高峰の山だ。標高4,418m。ちなみに、ホイットニーはPCTの本線からは外れている。
ナオ君が旅立ってしばらく経ったある日、DMが届いた。
この年は雪が例年よりも多く、多くのハイカーがまだ雪山のシエラ山脈エリアをスキップして歩いていた。その時点でナオ君に「マウントホイットニーに行くなら」とステッカーを渡したことを後悔していたし、そのために雪山に入っていないといいな、と心の中で願っていた。
ナオ君から届いた動画は、見覚えのある景色から始まった。ホイットニーの山頂だ。そして撮影者はZERODAYのステッカーをシェルターに貼り付けた。
ZERODAYのロゴの山はマウントホイットニーで、ホイットニー山頂にそのステッカーが貼られたことは信じられないくらい嬉しかったけど、何よりナオ君の無事が嬉しかった。夫と2人、泣いて喜んだ。
その後も順調にアメリカ北上を続け、約5ヶ月でカナダ国境に到着。帰国したナオ君は日に焼けて痩せこけ、悟りを開いたような穏やかな表情になっていた。
やっぱりあのステッカーのせいで無理をさせたんじゃないかとずっと気がかりだったけど、「あのステッカーが足を前に運んでくれた」と聞いて、さらに号泣。本当に無事に帰ってきてくれて良かった。
さて、アメリカにはそんな途方もない長距離のトレイルが存在するのだが、トレイルを歩くハイカーをサポートする人たちも存在するのがアメリカのトレイルカルチャー。
彼らは「トレイルエンジェル」と呼ばれ、寝床を提供したり食事を提供したりと多様な形でハイカーの手助けをする。
そして「トレイルマジック」。ナオ君も現地で体験したトレイル上の魔法。あるはずのない場所に突如出現する食べ物や飲み物。トレイル上にあるマラソンのエイドのようなものだ。これもトレイルエンジェル達がハイカーのために行なっている。
ナオ君が写真に収めたTrail Magicのサインがあまりにもかっこよかったので、デザインに落とし込みグッズを制作。第一弾はNylon Cap。売上の一部はチームの旅費に充てられるとか充てられないとか…。
Special Thanks / Naoki Hara